N時代の大先輩、木○さんと夕飯。

築地の奥地、聖路加タワーのふもとあたりの豆腐屋さんに連れて行っていただいた。

個人的には肉類よりも豆腐や野菜の方がはるかに好きなので、とても嬉しい配慮をしていただいた。

豆腐もうまかったが、木○さんとの話は波長が合い、いつも心地よい。

N時代の同期の話などもして、懐かしい気持ちになる。


食事を終えて、築地駅まで7〜8分くらい歩く。
人通りが全く無い。夜の9時なのに、だ。

地上げされた跡が、はっきりわかる。
ぽつんぽつんと、隣家がへんてこりんな駐車場になっているところが
多く、明らかに不自然だ。

豆腐屋さん(居酒屋)も、以前はもっと人が居たという。
だいたい2階席に通されることが多かった、とのこと。

私達が行ったとき、私達以外にお客は居なかった。
そして、帰るまで、私達以外に他の客が来ることはなかった。

次に行くときに、まだ、在って欲しい。
経済の発展の象徴のように、高いビルが建っているそのすぐ下で、
消えていくものもある。

言葉にできないけれど、何が飲み込みきれない思いが、帰の道中ずっとあった。


私達が頻繁に口にする「成功」や「発展」とは一体なんなのだろう?
もちろん、努力の結果として、自分が望む状態を手に入れることは
素晴らしい。

ただ、私は、自分の状況を改善するすべを知らず、特に怠惰なわけでも
ないのに、素直で純粋なのに、その他大勢が守っているルールに適してないだけで損をしている多くの人たちがおかれている状況が、そのままでいいとは思えない。素通りできない。

では、どうやって解決すればよいのだろう?
答えが、わからない。